2013年1月6日日曜日

留学準備スケジュール‐出願手続きと合否の通知


留学準備スケジュール」に沿って、遅くとも入学希望時期の約1年前から留学手続きを開始します。

出願書類の準備には多くの時間を要しますので、各大学の出願締切日を調べ、締め切りに間に合うよう、早めの準備を心がけてください。

1.願書(application)の入手

 願書は、入学希望時期の約1年前に入手します。

入手方法は、大学により異な りますが、大学の公式ウェブサイト上に願書が掲載されている場合が多く、それをプリントして用いたり、そのまま入力、送信してオンラインで出願できる大学も 数多くあります。

また、ウェブサイト上に願書そのものは掲載されていなくても、 願書請求フォームが掲載されており、電子メールやオンラインで願書請求が可能 となっている大学もあります。

また大学学部課程の場合、大学によっては “Common Application”という共通で利用可能な願書を使用する大学もあります。

 願書を入手する際は、自分が提出すべきフォームをすべてそろえるように注意 を払ってください。また大学により、留学生向けの願書はアメリカ人学生向けのも のと別のフォームが用意されていたり、1年生(freshman)用と編入生(transfer) 用で異なっていたりする場合がよく見られます。

 大学院の場合は、大学院共通の願書(graduate application form)に加え、各専攻分野で異なる願書(departmental application form)が追加して要求されることもあります。

そのため、各大学院のサイトから願書を入手する場合は、 international admissions, graduate admissions, department / program など、 ご自分の該当する項目をすべて注意深く確認してください。

■ 関連サイト

US-UK Fulbright Commission
Common Application- Undergraduate Study in the USA


2. 出願書類の準備
 
 願書を入手したら、必要な出願書類をそろえ、指定された宛先に送付します。 大学の合否は基本的に書類審査により決定され、日本のような入学試験はありません。従って提出する出願書類は丁寧に、そしてできるだけ自己の能力、資質等をアピ-ルするよう心がけて用意します。

 願書の締め切り日は大学によって異なりますが、秋学期からの入学の場合、前年の11月から翌年(入学年)の3月頃に締め切る場合が多いようです。

一般的には、12月から1月中にはすべての書類を提出できるよう準備してください。コミ ュニティカレッジ等では、出願締め切り日を定めず、かなり遅くまで受け付けると ころもあります。

その一方で、締め切り日以前に出願者のすべての書類が届いた時点から審査を始める大学(rolling admission)もあり、たとえ入学資格を備えた学生でも、出願が遅かったために入学定員を超えてしまい、不合格になることがありますので、なるべく早く出願することが重要です。

 できれば5~6校、少なくとも3校以上は出願したほうがよいでしょう。また、 大学によっ
ては書類審査に加え、面接、電話インタビュー、オーディション/作品 (音楽・芸術系)などが要求されることもあります。

 大学院に出願する場合、出願書類送付先が graduate admissions office であっ ても、実際の入学審査は各学部(department)レベルで行われ、プログラムごとの教授によって構成される admissions committee の審査により合格者が決定します。

各プログラムの入学定員数は、分野ごとの教授陣の数と、学生を受け入れ ることのできるスペース(実験室、研究室、コンピューター、図書室など)、プログ ラムごとに与えられる研究の予算などと大きくかかわってきます。定員数の限ら れた競争率の高い大学院では、入学基準を満たす学生の中でも、研究分野や実績 が大学院の提供するプログラムにマッチし、かつ入念に準備された一部の出願者のみが合格できるといった状況もしばしば見受けられます。

特に博士課程では、 学生が提示する研究課題に関心を持つ教授がいなければ「本学では研究不可能」 という意味で不合格となりますので、出願する大学院の教授陣の研究分野に関しても、入念な調査が必要です。

 出願書類は、特に指示がない限り原本(オリジナル)を提出します。出願書類の中でも成績証明書、テストスコアなどの書類は、書類発行機関(成績証明書であれば教育機関、テストスコアであればテスト実施機関)から大学へ直送してもらうというのが一般的です。

 出願者本人が送るものと、テスト機関や出身校などから志望校に直接送られる ものがありますので、同一人物の書類を照合させるために名前のスペリングは必ず統一して用います。

 すべての書類を提出したつもりでも、一部の書類が届かなかったり紛失したり することが度々ありますので、こうした場合に備えて余裕を持って早めに準備し、 締め切り日前に書類が届いたかどうか確認の問い合わせを必ずしておくことで す。また、本人が提出する書類は、必ずコピーを取って保管し、提出した日付を控 えておくとよいでしょう。

 出願書類は大学や専攻分野により多少異なりますが、一般に次のようなものが 要求されます。

1)願書(application form)
2)成績証明書(transcripts)
3)卒業証明書(evidence of diplomas / degrees)
4)推薦状(letters of recommendation / reference)
5)エッセイ(statement of purpose / essay)
6)財政能力証明書(statement of financial support)
7)健康診断書(health examination certificate)
8)申請料(application fee)
9)テスト結果(test score report)
10)そのほか(ポートフォリオ、CVなど)

上記の出願書類は、一般的に  

A. 本人が送付するもの … … 1)5)6)7)8)10)  

B. 本人が送付しないもの(書類作成者・機関が送付するもの)……2)3)4) 9)に分けられます。

ただし、出願方法は大学により異なることがありますので、必ず 各大学の指示に従ってください。

■ 参考文献

EducationUSA Weekly Update Special Edition “Students First”, January 14th, 2009 米国国務省(U.S. Department of State)

EducationUSA Connections Journal “Vol. 1, Issue 1: Strategic Undergraduate Admissions Practices” 米国国務省(U.S. Department of State)

1)願書(application form)

   各大学所定の用紙に本人が記入します。タイプが望ましいですが、筆記の場合 は活字体を用いてください。

2)成績証明書(transcripts)

  英文の正式なものを出身高校・大学(在学中も含む)に依頼し、直接志望校へ送ってもらいましょう。

      (注:大学によっては、credential Evaluation(アメリカ以外で授与された学位や成績等を、アメリカ国内の基準にしたがって評価すること。専門機関を通したサービスは有料。)を要求するところもあります。)

3)卒業証明書(evidence of diplomas or degrees)

  成績証明書と同様に送ります。ただし、成績証明書に卒業年月日、取得学位などが明記されている場合は不要です。

4)推薦状(letters of recommendation/reference)

   出身校や在学中の高校・大学の先生、会社の上司など、本人をよく知っている 人物に依頼し、原則として直接志望校へ送ってもらいます。

ただし、送付方法は、 大学により異なることがあるので、志望校の指示に従ってください。通常2~3 人からのものが必要です。志望校の所定の用紙があればそれを使用しますが、特になければ、推薦者に学校・会社の公用箋を用いて作成してもらい、封をしたと ころに封印かサインをしてもらいます。英文でタイプされたものが望ましいです が、英文で書いてもらえない場合は、第三者による英訳を、和文の原本に添えて 送ってもらうとよいでしょう。

願書同様に、推薦状もオンラインで提出ができる大学も最近、増えています。

 内容は、出願者の資質や人物像などを客観的かつ具体的に評価したもので、以下のような点について記述してもらってください。

・出願者と推薦者との関係

・学業・勤務評価、成績

・専門分野に関する知識

・長所を含む人物評価-物事に取り組む積極性、独自性、創造性、論理的・分析的思考力、あるいは、学生や教授、同僚や上司との人間関係等

・入学した場合に期待できる学生の学業への姿勢や大学への貢献、期待される留学の成果、将来展望、社会への貢献

■ 関連サイト/資料

EducationUSA Connections Journal "Vol. 1, Issue 1: Strategic Undergraduate Admissions Practices"

College Board
Getting into College - How to Get a Great Letter of Recommendation
Recommendations: Teacher Tips

National Association for College Admission Counseling “Getting Great Recommendations
Vanderbilt University“ Guide to Letters of Recommendation, Undergraduate Admissions, Vanderbilt University

5)エッセイ(statement of purpose/essay)

  出願者の人物評価をする上で極めて重要視されるため、時間をかけて入念に準備してください。各大学が要求するエッセイを書き始める前に、一般的なエッセイの下書きとして下記の内容をまとめておくとよいでしょう

・留学の志望動機
・将来の抱負や目標
・学術上、職務上の過去の実績、今までに修得した知識
・専攻分野の志望理由や特に興味のある研究分野
・資質や能力
・問題意識
・自己の人格形成のうえで、特に影響を与えたもの(本や人物など)
・性格(長所)、学業以外も含め、特に秀でた才能、アピールできる能力、特技や活動内容  

 以上の事柄について考察し、実際に書いてみることによって、自分自身についてより深く知ることができ、留学の目的がより明確になります。また、推薦状を依頼するうえでも大変役立ちます。  

 次に、下書きを参考に、自分が書きたい内容をアウトラインにまとめ、各大学が求める内容に応じたエッセイを書き始めます。その際、大学要覧やサイトの情報をよく読み、大学が提供するプログラムや教授陣の教育内容と、自分自身の関心事が一致していることが重要です。

提出する前には、スペリングやタイプミス、文法の誤りがないか、自分自身について表現し尽くせたか、明確かつ簡潔にまとめられたかなどについて再度チェックしてください。 

■参考文献

  [学部向け]

Best College Admission Essays, 3rd edition Peterson’s
College Applications & Essays 4th edition Arco, 2001
Essay Writing for High School Students Alexander L. Terego, Peterson’s, 2005

[大学院向け]

Business School Essays that Made a Difference, 3rd Edition Nedda Gilbert, The Princeton Review, 2008
Graduate Admissions Essays 3rd edition Donald Asher, Ten Speed Press, 2008
Great Application Essays for Business School Paul Bodine, McGraw-Hill, 2006
Great Application Essays for Law School Paul Bodine, McGraw-Hill, 2006
How to Write the Perfect Personal Statement 4th edition Mark A. Stewart、Peterson’s, 2009

『新装版 大学院留学のためのエッセーと推薦状』 カーティス・チン著/アルク刊/ 2009 年発行
『留学入試エッセー 文系編 』 アルク入試エッセー研究会編集/アルク刊/ 2009 年発行
『留学入試エッセー 理系編 』 アルク入試エッセー研究会編集/アルク刊/ 2009 年発行

■ 関連サイト

College Board “ Getting into College - Application Essays
GradSchools.com“ Essay Writing Article - GradSchools.com
National Association for College Admission Counseling
Help with the Writing Process
Top Ten Tips for Writing a College Essay
The Online Writing Lab (OWL) at Purdue University “Purdue OWL: Writing the Personal Statement
eHow.com "How to Evaluate a College Essay"
6)財政能力証明書(statement of financial support)

  留学のために保有している金額・財源などを示す書類です。大学の所定の用紙がない場合は、費用負担者の署名入りの保証書を作成し、銀行で発行した英文の預金残高証明書など、財政状況を証明する書類を添えて提出します。

各種公募奨学金等で留学する場合は、各機関から同様の証明書を作成してもらいましょう。

大学によっては、財政能力証明書に公証人による署名(Signature of Notary or Public Official)をもらうように要求してある場合があります。

7)健康診断書(health examination certificate)

  大学が書式を定めている場合はそれを使用し、定められていない場合は、病院で英文の健康診断書を発行してもらいます。

また、MMR(Mumps, Measles, Rubella)などの予防接種証明が必要な州もありますので、その場合も英文の証明書を発行してもらってください。

     健康診断書や予防接種証明は、出願の際には要求されず、実際、入学が決定した後に、要求されることもあります。

8)申請料(application fee)

  ほとんどの大学では出願に際して25~100ドルの申請料が必要で、払込み後は返金されません。郵便局や銀行で、国際郵便為替や送金小切手を作成し、願書に添えて送付します。最近では、クレジットカードによる支払いが可能な大学も増えています。

9)テスト結果(test score report)

   英語能力テスト( TOEFLなど)や適性能力テスト( SAT、ACT、GRE、 GMAT、LSATなど)の結果/スコアを、それぞれのテスト実施機関から大学へ 直接送付してもらいます。

10)そのほか(ポートフォリオ、CV など)

   専攻分野によっては作品やポートフォリオの提出を求められることがあります。 たとえば、音楽専攻の場合はCDを、美術専攻の場合は絵や彫刻等の作品をスラ イド化したもの、演劇専攻は DVDなどです。面接やオーディションが義務付けられることもあります。

 また、編入で単位移行を希望する場合は、自分が履修した課目の英文のシラバス(syllabus)などを提出する必要があります。

そのほか、要求されていない書類でも、審査の際、考慮してもらいたいものが あれば、願書に同封することも可能です(ただし大学によっては、要求していない 書類は送付不可といった指示がある場合もあります。

必ず各大学の指示に従って ください)。大学院や博士課程に出願する方は、大学側から CV(curriculum vitae)や resume という名称で、過去の業績(研究課題、論文リスト、出版物リス トなど)をまとめた英文要約の提出を求められる場合があります。

特に博士課程 出願希望者は、要求されていなくてもこのような書類を提出するほうが望ましい とされています。加えてご自分の研究計画書なども提出するとよいでしょう。
3. 書類の審査と合否の通知
 
  提出された出願書類は、すべて志望校の入学基準によって審査され、約2~3 カ月後には出願者に結果が通知されます。早い場合で2月頃、出願時期が遅けれ ば5月以降になることもあります。出願書類送付後、2~3カ月経過しても大学か ら知らせがなければ、審査の進行状況を直接大学へ問い合わせてください。不合格の場合でもその旨通知があります。

 志望校から合格通知を受け、その大学へ入学することを決めた場合は、早めに その旨を担当者に返事します。その際、100~200 ドル位の手付金(deposit)を 必要とする大学があります。

 大学側は合格通知と一緒に、あるいは本人の入学意思を確認後、入学許可証と なる I-20(F-1 の学生)または DS-2019(J-1 の学生)という書類を送付してきます( 条件付き入学である場合、 I-20 にその旨記載されますので、よく読んで確認しましょう)。この書類を手にして初めてビザの申請ができます。

 合格通知を受けても入学を辞退する場合には、早めに大学にその旨を知らせるのが礼儀です。その際は、辞退を知らせる手紙と一緒に、もし受け取っていれば I-20 または DS-2019 も送り返してください。

 大学からの通知に記されている担当者名とその部署名は必ず控えておき、以降大学へ連絡する場合には、その担当者宛に直接電子メールや手紙を出すとよいで しょう。基本的に、出願から入学決定までの間の、相手との交渉の手紙、電子メー ル、電話でのやりとりの内容、送金小切手などは、すべて日時や担当者名とともに コピーを取って保存しておきましょう。何か問題が起きた場合、そのコピーを再 度送って、証拠を提示しながら交渉するなど、留学手続きの段階から「自己責任」 の感覚を養うことが大切です。

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